遠方で解体工事をする場合の注意点と対処法とは

遠方にある空き家を解体したいと思っていても、つい工事を先送りにしてしまいがちです。
しかし、空き家を放置していると、気づかないうちにたくさんのリスクを負っていることになります。
今回は、遠方にある空き家の解体工事をする上で、気を付けたい事柄と対策について考えていきましょう。

遠方にある空き家の解体工事を遅らせてはならない理由とは

解体工事をしたい空き家が遠方にある場合でも、解体工事業者を探したり見積もりを取ったりしなければならないので手間がかかり、つい先送りしてしまいがちです。
しかし、空き家の解体工事は、できるだけ早く取り掛かった方が良いのです。その理由はいろいろとありますが、そのうちの一つに「特定空き家等」に指定されてしまう恐れがあるということです。
「特定空き家等」に指定されると、固定資産税の優遇処置がなくなってしまい、納める税金が「最大6倍」にもなってしまいます。ですから、余計な出費を避けるため、できるだけ早く解体工事に取り掛かかることをおすすめします。

遠方での解体工事で気を付けたい事柄

遠方での解体工事で特に気を付けたい事柄の一つに、解体工事業者選びが挙げられます。
残念ながら、解体工事業者の中には悪徳業者も存在します。ですから、解体工事を安心してスムーズに行うためには、業者選びに注意を払わなければなりません。解体工事業者を選ぶにあたって気を付けたいポイントは、会社の所在地についてはもちろん大切な確認事項ですが、損害賠償保険に加入しているかどうか、解体工事に関する許可や資格を取得しているかどうかも大切なポイントです。

現地調査に直接立ち会うことができない場合どうしたら良いか

解体工事を行うにあたり、事前に行われる現地調査は大切な事柄です。
解体工事業者にすべて任せたくなるところですが、できれば担当者の現地調査に同行することをおすすめします。そうすれば、担当者の対応の仕方で解体工事業者の印象も分かりますし、依頼者側の要望を直接伝えることも可能です。
しかし、空き家や建物が遠方にある場合、事前調査に同行するためにかかる時間や交通費は問題となります。では、現地調査に直接立ち会うことができない場合、どんな対策をとることができるのでしょうか。
写真を送ってもらう方法
現場確認のための現地調査の同行を親戚や知り合いに依頼し、写真を送ってもらう方法があります。写真を見ながら、調査に立ち会った親戚や知り合いに電話で確認することができます。写真は複数枚撮って送ってもらうようにしましょう。
Webカメラを活用する方法
Webカメラによって、あたかも現地にいるかのように現場調査を行うことが可能になります。
解体工事業者の担当者と一緒にWebカメラを通して現地調査を確認します。しかし、この方法にも注意点はあります。解体工事業者の担当者が現地調査の際、Webカメラを使って撮影していると、もしかしたら近隣住民の方々が不審に思うかもしれません。
ですから、そういった事態を避けるためには、解体工事業者が事前に近隣住民の方々に簡単な説明をしてくれるようにお願いしましょう。
親族に立ち会ってもらう方法
現地にどうしても行けない場合、親族にお願いして現地調査に立ち会ってもらうことも一つの方法です。
親族に現地調査に立ち会ってもらえれば、調査後に写真や動画を送ってもらい一緒に確認することもできます。しかし、立ち会ってくれた親族が解体する範囲や建物に関して理解していない場合、業者にきちんと依頼内容を伝えたり、必要な質問をしたりできないので、結局二度手間になってしまう可能性があります。立ち合いを依頼する場合は、どういった点を業者に確認してほしいのか、依頼者としてどんなことを聞きたいのかを事前に業者を含めて共有しておきことが大切です。

まとめ

遠方にある建物の解体工事を先延ばししがちになるのは理解できることです。
しかし、空き家を放置していることにはリスクが伴います。空き家はできるだけ早く解体した方がよいでしょう。
遠方での解体工事において現地調査は難しいポイントとなります。しかし、事前に対策を考え、解体工事業者の担当者と協力することで、現地調査は可能になるでしょう。