なぜ繁忙期に解体工事を依頼すると費用が高くなるのか
繁忙期は、解体工事業者のスタッフが多くの現場に駆り出されるため、人員不足になりがちです。 そのため、人件費の高騰につながり、解体工事費用に影響が及びます。 さらに業者側としても、解体工事費用の値引きをしなくてもお客さんが確保できるのですから、解体工事費用を安くする必要はありません。さらに、解体工事に利用する重機のリース代も繁忙期には高騰します。 多くの解体工事業者が重機を必要とするためリースします。解体工事業者の近隣にある業者の重機がすべてリースされていれば、遠方の重機をリースしなければなりません。そうなると運搬費もかかり、その分、解体工事費用に影響が出てきます。
解体工事業者の中には、公共工事を請け負っている業者もあります。公共工事は一般的に年度末に多く行われます。そのため、解体工事業者は年度末には繁忙期となります。 さらに、法人向けの工事も、決算前の年度末に行なわれることが一般的ですので、建設業者は繁忙期となり、解体費用の高騰が予想されます。
解体工事費用を安くおさえるタイミングとは
解体工事を安く行えるタイミングとはいつなのでしょうか。 安い費用で解体工事を行いたいのであれば、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。閑散期に解体工事を予定することはもちろんですが、天候的な要素も考慮に入れることで解体工事費用を高額にすることを避けられます。地方によって異なりますが、雪が積もる12月から2月の時期に解体工事を計画すると、人件費が高騰するため、解体工事費用は高くなる傾向にあります。 なぜなら、雪が積もると重機をスムーズに使えません。また、雪が積もると雪かきを行う必要があります。
さらに、地域によりますが、台風が発生する7月から10月までの時期も、解体工事費用が高騰する恐れがあります。 風が強すぎると解体工事が一時中断されることもあります。暴風で隣家に被害が及ぶ可能性があることや、足場が崩れ作業員が危険にさらされることから人件費などにも影響が及びます。台風の時期に解体工事を依頼すると、長期工事になる可能性もあります。 一時中断しなければならない時間が増えて、人件費や重機のリース代などの追加費用が発生してしまうことも考えられます。
梅雨の時期の解体工事もおすすめできません。 普通の雨であれば、解体工事を中断することはまずありません。しかし、台風の場合と同じように、大雨が続けば解体工事を一時中断しなければならなくなり、その分、人件費や重機のリース代へも影響し、解体工事費用は高くなります。 しかし、梅雨の時期に解体工事を行うことのメリットもあります。雨によって、解体工事中に発生するほこりの飛散防止が見込めます。近隣住民の方々からのクレームも少なくなり、スムーズに解体工事を行うことができるでしょう。
さらに、税金の観点からも考えてみましょう。空き家を解体し土地を更地にすると、固定資産税の特例借地が受けられなくなるので、固定資産税は通常の金額に戻り、支払う税金は空き家の状態だった時よりも高くなります。 固定資産税は毎年1月1日を期日として換算されます。ですから、1月1日の時点で空き家がまだ解体されていなければ、固定資産税の特例借地を受けられるということです。ですから、解体工事を行う時期を調整することで、解体工事費用を安く抑えることが可能になります。
