解体工事を行なう際の近隣住民の方々への挨拶。知っておきたい注意点とは

家屋や建物の解体工事を行なう際、信頼できる解体工事業者に安心して解体工事を依頼したとしても、近隣住民の方々とトラブルになる可能性はあります。例えば、騒音やほこり、粉じんの飛散、重機の駐車などで問題が起きるかもしれません。
こうした近隣住民の方々とのトラブルをできるだけ未然に防ぐために、工事着工前の近隣住民への挨拶は欠かせません。
今回は、近隣住民の方々への解体工事着工前の挨拶について考えていきましょう。どのように、近隣住民の方々への挨拶を行なうとよいのでしょうか。気を付けなければならない注意点について解説します。

解体工事着工前の挨拶は誰が行なうのか

解体工事によって生じた近隣住民の方々への迷惑、または問題の責任は、解体工事の依頼者ではなく実際に解体工事を行なう解体工事業者にあります。しかし、依頼者は、解体工事を解体工事業者に依頼した責任があるので、近隣住民の方々との問題を無視するわけにはいきません。
解体工事業者も、できるだけ近隣住民の皆様に迷惑を掛けずに解体工事を行うよう努めますが、解体工事中の騒音やほこりなど、どうしても避けられないことがあるのも事実です。
ですから、解体工事の依頼者は、事前に近隣住民の方々への工事着工前の挨拶を行い、近隣住民の方々の解体工事への理解と協力を求めることが重要です。着工前にきちんと挨拶をすることによって、近隣住民の方々の不満や不安を少しでも解消できるに違いありません。
もしかりに何らかの問題が発生してしまったとしても、着工前の近隣住民の方々への挨拶の心象が良ければ、大きな問題へと発展するのを防げます。

着工前挨拶を行なう上での注意点

近隣住民の方々への挨拶で気を付けなければならないポイントは何でしょうか。ここでは4つのポイントを見ていきましょう。
1.着工前挨拶は解体工事の施工業者と一緒に行う
先にも述べましたが、近隣住民の方々への挨拶は解体工事を行う施工業者と一緒に行うことが重要です。解体工事会社の担当者と一緒に挨拶を行うことで、近隣住民の方々からの質問にもすぐに応対することができます。その結果、近隣住民の方々に安心してもらうことができ、解体工事への理解と協力を得ることに繋がります。
2.挨拶のタイミング
近隣住民の方々への挨拶は、解体工事が始まる前、つまり工事着工前に行なうようにしましょう。
一般的には、解体工事着工の1週間から10日前ぐらいに行なうのがベストとされています。
あまりに早く挨拶をしてしまうと、近隣住民の方々は挨拶されたことや工事の説明を忘れてしまうかもしれず、着工前日などの直前でも近隣住民の方々は解体工事への心の準備ができておらず、迷惑をかけることに繋がりかねません。
同じ日に、すべての近隣住民の方々を訪問し挨拶ができるわけではないかもしれません。 会えない場合は、日を改めて挨拶に行くことになりますが、会えない時のために挨拶状を用意し、会えなかった方の家のポストに入れておくなどの工夫もできます。
大切なのは、解体工事着工前の挨拶に行ったということを近隣住民の方々に知ってもうことなので、挨拶状は重要です。
3.近隣挨拶の範囲
どのくらいの範囲の近隣住民の方々に挨拶をすれば良いのでしょうか。
明確なルールがあるわけではありませんが、だいたい、解体工事を行なう家屋の両隣と向かいの家3件、また裏の家3件程度の住人に挨拶をするのがよいでしょう。
忘れてはいけない点として、解体工事の際に使う重機の駐車場所付近の住民の方々への挨拶も忘れずに実施しましょう。車道に駐車することになれば、重機が通行の邪魔になることは避けられない事実です。
4.粗品はどうするか
近隣住民の方々への挨拶に粗品を持参するかどうかで迷っている方もいるでしょう。
近隣住民の方々への挨拶に粗品を持参するかどうかは、解体工事の依頼者と解体工事業者が決めることです。粗品を持参しないで挨拶に行っても特に問題はありません。
しかし、地域によっては粗品の持参が習慣化しているところもあり、事前にその土地の習慣を確認しておくことが大切です。気を付けなければならない点として挙げられることは、粗品をあまり高価な物にしないということです。一般的に、タオルや石鹸、またはサラダ油などの日用品や消耗品が相手に喜ばれるようです。

まとめ

どんなに安心して解体工事を依頼できる解体工事業者でも、解体工事中に起こる近隣住民の方々とのトラブルは避けられないかもしれません。
トラブルを最小限に抑えるためにも、解体工事の着工前の近隣住民の方々への挨拶は欠かせません。解体工事をスムーズに終えられるようにするためにも、解体工事の着工前の挨拶にも気を配り、丁寧で失礼のない挨拶を心がけましょう。