空き家を有効活用する方法6選

亡くなった親族から空き家を相続したものの、その空き家をこの先どうしたら良いか分からないと考えている方は少なくありません。
今回は、そのような方に向け、空き家を有効活用する方法を6つご紹介します。

空き家放置はデメリットでしかない

まず、空き家をそのまま放置しておくことがデメリットにしかならないことを覚えておきましょう。
空き家を使用しないで放置しておくことは、毎年の固定資産税などの支払い、建物の老朽化、自治体からの修繕や撤去の勧告を受けるなど良いことはありません。さらに、近隣住民にも良い影響を与えず、関係が悪化してしまうかもしれません。

空き家の有効活用法

亡くなった親族から空き家を相続した場合、次の方法で空き家を有効活用することができます。
1.戸建て賃貸として活用する
賃貸物件として相続した空き家を貸し出すことができます。
空き家を賃貸物件として貸し出す方法は、一般的で最も多い活用方法の一つですが、地方の物件で賃貸料を高めに設定できない場合には、収支の面から修繕にかける費用をあまり捻出することができないという問題があります。
そこで有効なのが、DIY型賃貸です。このDIY型賃貸は、実際に空き家に暮らすことになる借主が自由に修繕を行って住む方法です。DIY型賃貸は、借主が比較的、自由に、思い通りにリフォームして空き家を利用することができるので、若い世代に人気があります。
また、貸主には貸し出しに必要なコストを大幅に節約できるメリットがあります。さらに、借主に住んでもらいながら物件を管理してもらえるのも、貸主にとっては大きなメリットです。しかし、所有権の帰属、費用精算の有無、原状回復の範囲など契約手続きが面倒な点がデメリットと言えるでしょう。
2.民泊として活用する
民泊は、近年急速に広まってきました。
この急速な拡大は、宿泊ニーズの多様化にあります。そのため2018年6月に「住宅宿泊事業法」が施行されました。この「住宅宿泊事業法」によって、現在では個人でも簡単な手続きで空き家を民泊として有効活用することができるようになりましたが、民泊として貸し出すことができる最大日数は年間180日に制限されています。
3.シェアハウスとして活用する
「シェアハウス」とは、一軒の家を数人で共有する(シェアする)居住形態のことをいいます。
戸建てであれば、一人に貸し出すよりも数人でシェアしてもらった方が高い賃貸料収入を期待できるというのがメリットです。入居者の一人が退去したとしても、全員が退去したのではないので収入がまったく無くなってしまうということはありません。
しかし、空き家をそのままの状態でシェアハウスにして活用するのは難しいため、プライベート空間と共用部分を分けるなどの相応のリフォームが必要になります。
4.カフェ、またはギャラリーとして活用する
レトロな古民家風な空き家であれば、カフェやギャラリーとして活用することもできます。
非日常的な空間を作り出すことができるので、近年話題となり人気を集めています。しかし、カフェとして活用するには食品衛生に関わる届け出や営業許可の申請が必要になるとともに、それなりの改修費用がかかってしまいます。
5.サテライトオフィスとして活用する
サテライトオフィスとは、企業本社から離れた場所にある小規模なオフィスのことです。
現在、新型コロナウィルスの影響で、多くの人が自宅で仕事を行うようになっています。企業本社オフィスから離れた場所に住む社員や自宅で仕事環境を確保できない社員のために整備されているサテライトオフィスですが、アフターコロナにおいても働き方の主流になっていく可能性があります。
しかし、物件の状態によっては大規模な修繕またはリフォームが必要になるというデメリットがあり、その上、立地によって需要の有無が左右されるでしょう。
6.マイホーム借上げ制度を利用し活用する
マイホーム借上げ制度とは、空き家を所有する人から空き家を借り上げて第三者に転賃するという制度です。
空き家を借りてくれる第三者は、主に子育て世代にあたります。空き家を相続した人で当面その空き家に住む予定のない人にとっては、利用価値が高い制度と言えます。
借り手がいない期間も、家賃収入を保証してもらえることがメリットですが、家賃が相場よりも低い傾向にあり、耐震補強の基準を満たしていないと耐震補強工事などの改修工事を行わなければならなくなるというデメリットもあります。

まとめ

空き家をそのまま放置しておくことはデメリットでしかありません。ですから、相続した空き家を有効活用することを検討してみませんか。
今回は、空き家を有効活用できる方法を6つ取りあげました。周辺物件の活用状況や、物件の状態、立地条件、相場などを地元の不動産会社などに相談して、早めに対処していくことが大切です。