解体工事中に起こりやすい近隣とのトラブルとは?その対策について

解体工事中に、いろいろなことが原因で、近隣住民とトラブルになる可能性があります。
トラブルを避けるために何ができるのでしょうか。
今回は解体工事中に起こり得るトラブルにはどのようなものがあり、どのように対処していくことができるのかという点を考えていきましょう。

解体工事中に起こる近隣とのトラブル

解体工事中に起こりやすい近隣とのトラブルは幾つかあります。
例えば、作業員のマナーによってトラブルが起こる可能性があります。
敷地外での作業員による喫煙や作業時間外での騒音(作業員が大きな声で騒ぐなどのマナー違反)などによって近隣住民に不快な思いをさせてしまい、トラブルに繋がってしまうかもしれません。

さらに、落下物による重大事故を起こしてしまい、近隣住民とトラブルになる可能性もあります。
例えば、2016年10月11日にマンションの工事現場で鉄パイプが落下するという重大事故が起こりました。落下したパイプは歩行していた男性に直撃し、残念ながらその男性は死亡しました。
この事故は、解体工事現場でも起こり得る事故です。危害を及ぼすのは人だけではなく、近隣住民の所有物、例えば車や建物を傷つけてしまう可能性があります。そうなると、近隣住民との関係は悪いものとなっていき、トラブルに発展する可能性も出てきます。

そして、隣家の損傷もトラブルの原因の一つです。
家屋を解体していると、飛散物により隣家を損傷してしまう場合があります。この場合、解体工事業者が損害場賞金を支払うことになりますが、業者が保険に入っていない場合は注意が必要です。
そうなると、近隣住民とトラブルになり、解体工事を依頼した本人が損害場賞金を支払わなければならないという可能性も出てきます。

解体工事には、重機やトラックなどの車両が必要です。
しかし、解体工事では、基本的に敷地内に車両を置くことはできないため、敷地付近の道路に路上駐車することになります。その場合、駐車場所が悪いと近隣住民の生活の妨げになってしまったり、渋滞の原因になってしまったりとトラブルの原因になり得ます。
このように、工事車両の駐車場所が、近隣とのトラブルに繋がる可能性もあります。

解体工事中のトラブルへの対策

解体工事中に起こり得るトラブルをいくつか見てきました。では、トラブルを予防するにはどのように対処していくことができるのでしょうか。

対策の中でも解体工事前の近隣への事前挨拶は重要です。
解体工事中の作業によって、近隣住民を多少なりとも不快な思いにさせてしまうことは確かです。ですから、解体工事前に挨拶を行うことによって、近隣住民との良い関係を築き、解体工事への理解をお願いすることができます。

さらに、信頼できる業者へ解体工事を依頼することも大切です。
解体工事を依頼する前に、解体工事業者に幾つかの点を確認しましょう。
例えば、解体工事業者が登録されている業者かどうかを確認しましょう。解体工事を請け負うにあたり、業者は建設業の免許、そして解体工事業の許可が必要です。解体工事を依頼する前に、業者がこれらの資格を取得しているかどうかを確認しましょう。
さらに、解体工事業者が損害賠償保険に加入しているかどうか、また産業廃棄物の処理について示されるマニフェストを発行してくれるのかどうかを確認することも重要です。

まとめ

解体工事中にトラブルが起きてしまうことは十分にあり得ることです。
しかし、事前にどのようなトラブルが発生する可能性があるのかを予想して対策を打ち出しておくことで、いざトラブルが発生した時に対応しやすくなります。
そのためにも解体工事前の近隣への事前挨拶は誠意をもって行いましょう。
その上で信頼できる解体工事業者を選択しましょう。
そうすることで、解体工事を安全に、またスムーズに行っていくことができます。