解体工事後に更地になった土地に雑草が・・・雑草対策について

老朽化して危険な状態にある空き家を解体工事して撤去したまではいいですが、きれいな更地になった土地も、そのまま放置しておくとすぐに雑草だらけになってしまいます。
雑草だらけになった土地は、見栄えが悪くなるばかりかゴミの不法投棄が増えたり、害虫が増える原因になったりと、近隣住民に多大な迷惑をかけてしまうことになりかねません。土地の所有者としては、早急に雑草対策を行う必要があります。
この記事では、土地の所有者が早急にとるべき雑草対策について解説していきます。

雑草だらけになった空き地の管理義務は誰にあるのか

空き地の所有者には、土地を管理する義務があります。
所有者として、空き地の現状を常に把握して相応しい対策を講じなければなりません。
もし、対策を怠り、近隣住民に迷惑をかけるようなことになると、どうなってしまうのでしょうか。
空き地が雑草だらけになっていたとしても、法律で所有者に強制的に草刈りをさせることはできません。空き地の管理の仕方について規制する法律は今のところありません。
しかし、空き家の放置が問題となっている日本において、自治体によっては空き地の放置を規制する場合もあります。
つまり、空き地に生い茂った雑草が、近隣住民にとって迷惑となり問題となるようなら、条例で空き地の所有者に対して指導そして勧告を行うことができるということです。
現在、相当数の市町村では、環境保全、衛生、防火、防犯などの目的で、空き地管理条例が制定されています。

空き地の雑草対策

雑草だらけになった空き地は、さまざまなリスクが発生する可能性があるため、空き地の所有者はできるだけ早く雑草対策を行う必要があります。
雑草対策として挙げられる事柄に「除草剤の散布」があります。
除草剤の散布は、一般的に用いられている対策で効果があるだけでなく、安価で即効性があります。しかし、注意点もあります。除草剤にはさまざまな種類がありますが、雑草も同じです。
そのため、生えている雑草の品種に合った除草剤を購入して散布する必要があります。さらに、除草剤の機能をよく理解した上で散布時期も考慮しなければなりません。時期を考慮しなければ、散布した割にあまり効果がない、ということになりかねません。
さらに、空き地の雑草対策には、「グランドカバーをする」方法もあります。
グランドカバーとは、空き地の地面を雑草以外の植物で埋めてしまうというものです。この対策法は、ガーデニングも同時に楽しみたいと思っている人におすすめです。
しかし、グランドカバーで使用する植物は何でもいいというわけではありません。
グランドカバーに使用するには、発生密度と繁殖力が高いこと、そして見た目が良く手入れが簡単であることが求められています。例えば、シバザクラ、アップルミント、ヒメイワダレソウなどを挙げることができます。これらの植物に備わっている「アレロパシー効果」を利用するのが特徴です。
その他の雑草対策としては「砂利を敷く」ことも挙げられます。
雑草でいっぱいになった空き地の敷地一面に砂利を敷くことで、雑草の光合成を遮り、雑草を枯らせてしまうという方法です。
一般的に、手軽で安価な対策法として知られていますが、砂利を敷いても隙間が生じてしまうと効果がありません。そのため砂利を薄く敷くのではなく、大量に敷くことが必要です。最低でも、砂利を3㎝から5㎝程度に敷くことが勧められています。

まとめ

老朽化した空き家を解体したとしても、空き地に雑草が生い茂ってしまっては近隣住民の迷惑となります。
空き地の所有者には、雑草対策の執行義務があります。
上記のいずれかの対策を講じてみましょう。どの対策も完璧な方法とは言えませんが、周辺住民への影響を考えると緊急に対策を講じることが必要です。
状況によっては、土地の再利用や売却も考慮するとよいでしょう。空地を放置するのではなく、事前に良く計画して、最善の対策を講じていきましょう。