コラム 解体工事を行う上で必要な準備と確認事項とは? 空き家を解体したいけれど、解体工事の流れが分からない、という空き家所有者は多いのではないでしょうか。 解体工事をスムーズに安全に行っていくには、事前の準備が必要です。 今回は、解体工事を行うにあたり、空き家所有者が行う準備と手続きについて解説していきます。 空き家の解体工事の流れも理解できるので、解体工事を考えている方は、是非、参考にしてください。 解体工事業者に工事を依頼する前に行う事柄 空き家所有者は、空き家の解体工事を行う前に自分でやるべき準備をしっかり行い、解体工事について理解している必要があります。 では、事前にどんな準備ができるのでしょうか。 空き家所有者は、解体工事業者を選定する前に、解体する建物についての情報をまとめておくことが必要です。 例えば、解体工事を行う予定の建物の構造や階数、また図面などから延べ床面積などを調べておくと、解体工事業者に見積を依頼する際、それらの情報が役立ちます。 また、解体する空き家の中に残る不用品の処分をどのように行うかについても、事前に検討しておきましょう。そうすることで、解体工事業者は、見積もりを出す際に費用を計算しやすくなるでしょう。 また、解体する建物が建っている地元の自治体に、解体工事に伴う補助金制度があるかどうかを事前に確認することをおすすめします。解体工事に伴う補助金制度は、各自治体によって内容が少しずつ異なります。 解体工事業者を選定し工事を依頼する際に行う事柄 空き家の解体を行うことに決めたら、信頼できる解体工事業者に工事を依頼する必要がありますが、解体工事業者を選定し、解体工事を依頼する際に行う事柄には何が含まれるのでしょうか。 解体工事業者を選定する際、複数の業者から相見積もりをとることが重要です。 1社ではなく、最低でも3社ほどから見積もりをとって比較すると良いでしょう。同じ内容で見積もりを出してもらうことで、費用面や工事内容を比較検討することが可能になります。 さらに、解体工事を依頼する業者を選定する時には、その解体工事業者の担当者が行う現地調査に立ち会いましょう。 現地調査に立ち会うことで、解体工事の内容のすり合わせを担当者とじかに行うことが可能になり、不明な点などがあれば、その場で担当者に質問して解決することが可能です。 解体工事業者を選定した後に行う事柄 解体工事を行う業者を選定して工事を依頼したら、空き家所有者は、解体工事着工の期日までにライフラインを停止しておく必要があります。 ただし、水道に関しては、解体工事業者が解体工事中に放水を行う可能性があるため、事前に、解体工事業者に確認しておくとよいでしょう。 他にも、施主として解体工事着工までに、近隣住民への事前挨拶を行います。近隣住民への理解と協力を得るために、空き家所有者自ら挨拶に出向いて行くことは重要です。 その際、工事内容と工事日程などを伝えることが重要です。 解体工事終了後に行う事柄 空き家所有者が解体工事の完了を確認した後、再度、近隣住民への挨拶に出向くことはとても重要です。その際、近隣住民との間でトラブルが発生していないかどうかを確認しましょう。 さらに、解体工事業者に最終工事代金を確認しましょう。 このとき、追加工事や追加費用の有無について確認します。追加費用の可能性はすべての解体工事にあり得ることですが、契約書などで記載事項の確認を行ったうえで話し合いましょう。 そして、忘れてはならない事柄に、「建物滅失登記」の提出があります。空き家所有者(解体工事依頼者)は、解体工事を行ってから1か月以内に「建物滅失登記」を指定された場所に提出しなければなりません。 提出の際、解体工事業者が発行する「取り壊し証明書」などの書類の提出も必要になります。提出に必要な書類は大阪市など、管轄の市役所に事前に問い合わせて確認しましょう。 まとめ 何年も放置された老朽化した空き家は社会問題となりかねません。 空き家所有者は、できるだけ早く解体工事を行うことで、老朽化した空き家を放置する危険から解放されます。 解体工事費用を捻出できない場合には、ローンや補助金制度を利用できる場合もあります。事前に、自治体や金融機関に相談して、より良い解体工事を行っていきましょう。