建設リサイクル法、その届出の流れと方法とは

建設リサイクル法の施行に伴い、解体工事を請け負う業者だけでなく、解体工事を依頼する側にも法律で制約や義務が課されるようになりました。
業者だけでなく、依頼者にも解体工事を行うにあたって必要な手続きや届出を理解する必要があります。
そこでこの記事では、解体工事を行うにあたって届出が必要になる「建設リサイクル法」について解説していきます。
依頼者は、「建設リサイクル法」についてどんなことを知っておくべきなのでしょうか。

建設リサイクル法とは?

建設リサイクル法とは、2000年5月に建設資材のリサイクル等について定められた法律のことで、正式な名称は「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」です。
この法律により、解体工事業者には登録制度が実施されることになり(2001年5月30日から解体工事業者は都道府県知事への登録が必要です)、特定の建設資材について、分別解体、また再資源化を促進するための処置を講じる義務が定められました。
建設リサイクル法により、解体工事を行う際は、特定建設資材(コンクリート、アスファルト、木材等)を分別解体してリサイクルすることが義務付けられています。分別せずに解体して処理した場合は、違法行為となり罰則の対象となってしまいます。

建設リサイクル法届出の流れとは?

リサイクル法に制定に伴って、解体工事業者には都道府県知事への登録が義務付けられました。
未登録の解体工事業者は解体工事を請け負うことができません。解体工事を依頼する側としては、事前に解体工事を依頼する業者がしっかりと登録を行っているかを確認する必要があります。
登録を行っていない解体工事業者に解体工事を依頼すると、法律で罰せられるのは解体工事業者ですが、依頼者もトラブルの原因となる可能性があるので注意が必要です。
さらに、建設リサイクル法の対象となる解体工事を実施する場合、工事の着手7日前までに、建設リサイクル法届出窓口に届出が必要になります。建設リサイクル法は、解体工事依頼者の義務ですが、解体工事業者が代行して届出をすることが可能です。しかし、届出を怠ると、罰則は解体工事依頼者に課されることを心得ておきましょう。
解体工事を行うにあたり、解体工事依頼者には建設リサイクル法で定められた届出だけでなく、他にも多くの手続きや届出が必要です。届出の義務は解体工事を依頼している側にありますが、手続きや届出を解体工事業者に委任して行うのが一般的です。
しかし、解体工事業者に委任して行う場合は、委任状を作成して行わなければなりません。
届出に必要な書類は以下の通りです。
  • ・建設リサイクル法届出書
  • ・分別解体等の計画
  • ・工程表
  • ・設計図又は現況写真
  • ・案内図(現場見取り図)
  • ・契約書の写し等
必要書類は、解体工事を行う地域によって異なるので、事前に自治体に確認することをおすすめします。
尚、書類の届出先は、各都道府県の建設リサイクル法届出窓口です。

まとめ

今回は、建設リサイクル法について解説してきました。
現在、建設リサイクル法は解体工事依頼者の義務となっています。
しかし、解体工事業者に届出を委任して行っても問題はありません。
事前によく解体工事業者と相談して、事務手続き漏れがないようにして、不安を取り除いた上で解体工事を行っていきましょう。